2013年末。コミュニティカフェでお世話になっていたNPO南房総リパブリックで、里山でのしめ縄飾りワークショップを開催することに。
現地の里山で木の実や素材を調達し、地元の皆さんにしめ縄の綯い方を習い、自分だけのお正月飾りを一から作ろう、というプログラム。
土台となるしめ縄に木の実などを飾り付けるデザイン担当の講師として、プログラムに参加しました。
と、いっても、私も山へ素材を採りに行くなんて初めて。参加者のひとりとして、ちゃっかり楽しませていただきました。
まずは里山に「ウラジロ」を採りにいきます。
ウラジロは、鏡餅の下に敷いたりする、両側に葉っぱがついているシダみたいな植物です。お正月飾りには欠かせない存在。
山を登る。登る。慣れないとけっこうキツイのです。
そして辿り着いた北側の斜面には、ウラジロの群生地が。
里山には、そのほかにも材料になる植物がたくさん。こちらはサルトリイバラ。赤い実でおなじみ(花屋さんではサンキライの名前で売られていますね)です。
高くて採れないけど、この木は「ハンノキ」。小さな松ぼっくりのような実がついています。お花屋さんで売られている「ヤシャブシ」のなかま。
戻ってから、地元の方が前日までに集めてくださっていた素材と合わせて選別、植物の説明など。
この、用意してくださっていた植物が予想を超えて種類豊富!
天然のサルトリイバラの美しいこと。その他にも、野バラ、ヘクソカズラ、からすうり、赤松黒松の松かさ、金柑、ゆず、マユミやガマズミの実 などなどなど。
次はいよいよ稲わらを綯う練習。
地元の農家の方が飛び入り講師になってくださり、みんなで挑戦します。
2本にわけた束を、ねじりながらねじる。うまくいかない子は、ペアになって押さえてもらいながら。コツをつかめば小さな子でも、けっこう上手にできました。
お楽しみのお昼ごはん!
ほんまる米のおにぎり、おもち、豚汁、野菜のお惣菜、近所で作っている鶏のソーセージ、ゆでたまご。
ここで採れて、ここでつくられたものばかりです。青空の下、みんなで頬張るおにぎり。本当に美味しいよねえ。
そして午後の部。自分で綯ったしめ縄土台に、木の実を飾り付けて完成!
本当に、どれひとつとして同じものがない、素敵なお飾りがたくさんできました。
飾り付けの素材もそこで採れたもの、というのは本当に初挑戦。
でも本来の飾りの意味ってそういうことなのだろうな、と思いました。
その地で採れたものでその地の神さまに感謝する。祈りを捧げる。
金色の水引や、豪華な飾りなんてなくても、みんなしっくりそこに馴染んでいました。
このワークショップが、micromのお飾りの原点。
自分のゆかりの土地のものを使ってつくるしめ縄飾り。できれば、いつも食べているお米の稲わらで作ったお飾りを、都会の人も飾れるといいな、との思いをあらたにしました。
また、このとき初めて南房総で採れる素材にふれ、商品として使えるものを選んだり、どうやって年末年始までもたせるかなど、試して考えていくことになります。